深海魚

花びらに埋もれてこのまま 死んでもいいと思った

2018年9月13日 タッキー&翼のファンより

 

2018年9月12日の23時44分に滝翼のFCから「大切なお知らせ」のメールが届いた。

そして、13日に日付が変わった瞬間に、メッセージが公開された。10日に滝翼が解散していたこと。翼さんが体調の回復のため、事務所を退所すること、滝沢さんがプロデュース業に専念し、芸能活動を引退することが記されていた。

 


滝翼は、2017年の9月3日に個々の活動をグループに還元するために活動休止を宣言していた。翼さんの体調のことを考えると、仕方ないことなのかもしれないけれど、2人の並んでいる姿を見ないままに「解散しました」と発表するのは、あまりに切なかった。

 


私が滝翼を好きになったのは4年前だった。

2014年、翼さんは1度目のメニエール病に罹った。私は関ジャニ∞のファンでもあるので、レコメン!を毎週聞いていて、その中のコーナーにある翼くんのラジオは昔から聞いていた。そして当時、翼さんが病気でラジオに出演できなくなったため、代打で滝沢さんがパーソナリティを務めている様子を聞いていて、なんて魅力的なグループなんだろう、と思った。それは、変化する翼さんの状態をファンに報告しつつ、ラジオの向こう側にいる翼さんを優しく励ますような放送だった。あのときに聴いた「ねぇ」は忘れられない。

その年のコンサートツアーには、滝沢さんだけがステージに上がった。

「翼」と書かれたTシャツを着て、翼くんの音源が流れて、ステージ上では1人だったけれど それは確かに滝翼のコンサートだった。

2015年のツアーとそれを引き継ぐようにして開催された2016年の新春コンサートの最後の挨拶で、翼さんは毎回ファンに病気によってコンサートを欠席したことを謝罪していた。

ファンになったばかりの私でも心配してしまうくらいに、翼さんは真面目すぎるくらい真面目な人だった。

謝ることで、自分を苦しめるくらいなら、忘れてもいいよと伝えたかったけれど、それが出来ないのが今井翼という人間で、芯があるけど優しさのかたまりみたいな人で、だから大好きにならざるを得なかった。

滝沢さんが、番組で「色々やってるけど、結局何がしたいの?」と問われたときに、真っ直ぐな瞳で「ジャニーズを世界に広めたい」と答えていたね。あなたがどれだけジャニーズという居場所を、そしてその居場所をくれて育ててくれたジャニーさんを大切に思っているかを、知っている。


今回の「大切なお知らせ」の文面は、私の目で見てきた滝翼らしい選択で、ひとつひとつのことについては理解ができるのだけれど、"解散"の一言があまりに重たくて、何かを考えようにもそこから思考が停止するような感覚に陥ってしまう。

 


そして、滝翼ファンとして私が出来たことがあまりに少なかったことに気づかされる。

CDリリースが全然なかったのも、「前作が売れないとCDが出せない」これに尽きるんだよ。でも、現状は分かっていても、発売されたものを自分の出来る範囲で毎回買うことしか私には出来なかった。

ごめんね、本当はもっと2人で活動したかったよね。私も隣り合う2人が一番好きだよ。私たちの知れない沢山の「事情」があるのだろうと、勝手に想像しているのだけれど、私は悔しいよ。

 


黄金期を惜しむ多くのファンの声、そしてバックについてくれたJr.担の解散を惜しむ声を沢山聞いた。沢山の人に愛されるグループだったのだと思う。でも、その人たちとの感覚と、今の自分が持っている感覚は大きく違うような気がする。

「いつもあると思っていたものがなくなる」寂しさよりも、「彼らに何かもっと出来なかったのか」という悔しさが今は大きい。

 


「いつ何が起こるかわからないから、後悔しないようにコンサートに行く」といったようなツイートをよく見かける。私も概ねその意見には合意するのだけれど、今回のことでよく分からなくなってしまった。

結果的に「最後のコンサート」となった公演に私は行けたのだけれど、あのとき、誰も「最後」だなんてとても思っていなかった。ファンはもちろん、滝翼自身も絶対そうは思っていなかっただろう、と今でも確信できる。

だから、私にとって最後のコンサートはあくまでも「いつもの滝翼のコンサートの公演のひとつ」でしかなくて、後から「最後」というラベルを貼っても、違和感しか覚えないのだ。

「いつか来るその日」に備えてコンサートに行くなんて、ナンセンスだと思う。どう足掻いたって、「いつか来るその日」が来るときには来る。ファンはそのとき、あまりにも無力だ。

 

それぞれがソロデビューするつもりだったのが、滝沢さんの直談判によって二人でデビューに変更されたのがタッキー&翼だった。

それぞれ二人の形で、これまでグループを守るために闘ってきてくれた。

二人が決断をしたとき、二人ともが別の方向を向いて、「表舞台を去る」という同じ決断をしたことが、どこまでも二人らしくて泣けてくる。滝沢秀明も、今井翼も、「タッキー&翼」の看板がない場所では表舞台に立たないのだと思うと、なんとも言えない感情が押し寄せてくる。デビューのとき、二人で道を歩むと決めたときからずっと滝沢さんの隣は翼さんで、翼さんの隣は滝沢さんだった。それはもう変えようのない"真実"だ。


今は「お疲れ様でした」だなんてとても言えない。滝翼は私なんかの文章では伝えきれないくらいとても素敵なグループだから、気になった人はどうか映像を見てほしい。

ふたりがふたりを大切にしてくれていたことは、とてもよく知っている。ふたりが、私たちを大事にしてくれていたことも分かっている。

だから、私はふたりから貰った思い出を歪めずに、美化もせずに、ただ大切にしまっておこうと思う。